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● インフルエンザの一般的な予防法について

インフルエンザの主な感染経路は、

(1)くしゃみ・咳などで飛んできた「ウィルスを含む唾液など(これを飛沫と言います)」を口や鼻から吸い込んで感染する場合(飛沫感染)。

(2)「ウィルスを含むもの」に触れた手を口や鼻に持っていくことによって感染する場合(接触感染)。

(3)衣服などに付着した「ウィルスを含むもの」が乾燥し小さく固まり、空中に漂っているのを口や鼻から吸い込んで感染する場合(飛沫核感染、いわゆる空気感染)。

の3つで、主な原因は(1)飛沫感染と(2)接触感染とされています。

一般的な予防対策は、
インフルエンザ様症状のある人から少なくとも1mの距離をとる((1)飛沫感染予防のため)。
口・鼻を触ることを控える((2)接触感染予防のため)。
人ごみの中にいる時間をできる限り減らす。
できる限り窓を開け、居住空間の空気の流れを改善する(空気清浄機より換気する事が有効です)。

あわせて(1)手洗い、(2) マスク、(3)うがいを行なう事が有効です。

(1)手洗い
予防手技として最も有効とされています。接触感染の予防になります。
ポイント:必要なときに適宜行うこと、洗い残しが無い様に注意。
あまり丁寧に洗ったり,硬いブラシを使ったりすると,皮膚が荒れて細かい傷がつき、ばい菌ががついてしまうので逆効果です。

(2)マスク
いわゆるサージカルマスクの装着は予防手技として一定の効果があり、飛沫感染・接触感染(自分の手で鼻や口を触らないので)を予防します。また、マスク装用を機に、うがいや手洗いの意識が高まるという効果も期待できます。
ポイント:鼻からアゴまでしっかりと覆う、顔とマスクの隙間を最小限にするように装着する。
使用中のマスクは飛沫などで汚染されています。使用中はマスクに触らない。マスクに触ったとき(外す時も)は必ず手を洗うように心掛けて下さい。
マスクを過信してはだめ(マスクをしているので人混みに行ってもいいというものではありません)。米国では予防のため推奨されていないとの事ですが、2007年東京都荒川区の小学生を対象に行った調査ではマスクを着けていた方が季節インフルエンザの発症を抑えたという結果でした。

(3)うがい
日本独自の風邪予防の衛生習慣とされ、有効性に異論が多いようです。口・のどの粘膜に付着したウィルスを洗い流す。
ポイント:口の中だけでなく、のどの奥も洗うようにすること。
専門家からは「従来型も新型も含めてインフルエンザにうがいはほとんど効果がない。欧米でインフルエンザ予防にうがいを奨励している国はなく、飛沫感染で喉の粘膜に付着したインフルエンザウイルスは、10分ほどで粘膜細胞の中に侵入するので、外出して戻ってからうがいをしても遅過ぎる」との意見があります。考え方によっては、適宜うがいをすれば、それなりの効果があるのかもしれません。
2002〜2003年の冬季に行われた日本でのうがいの風邪予防効果に関する調査では、「水うがいをした群」は「特にうがいをしない群」に比べ、風邪の発症確立が40%低かったという結果でした。

 

 
 
 
 
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